• 強　さ
  話の上では、プーンは不二子を失ったことで精神的にも物理的にも（不二子捜しに専念）仕事が出来なくなった、というような描かれ方をしてました。
  しかし、不二子と組んで売り出して名が知れたが、その後は噂を聞かない、ということはプーンは不二子と組む以前は、殺し屋としての実績は特に無かったということ。そしてもちろん不二子と別れてからも、これといった仕事はしてないということでしょう。
  これって『殺し屋として優秀だったのは不二子だけで、プーンはたいしたこと無かった』ってことじゃないの？キャップは、プーンを大物扱いしていたけれど。
  また、組織から不二子を殺すよう命令されてとった行動は、不二子の肩を撃ち崖から落とし逃がす、というもの。だらしないなあ(ｰｰ;)。これがルパンたちなら、組織に狙われようとも愛する女を守り抜くはず。そりゃ不二子も戻らないわけだ・・・。お話になりませんね。
  
  
• 誠実さ
  一人の女を３年間追い続ける。ま、誠実と言えなくもないですね。
  しかしプーンは不二子の気持ちを全く尊重せず、自分の気持ちだけで行動している。どうして不二子が自分に連絡を取らなかったのかを考えれば、今回のようなことにならなかったはず。
  そして怪我をした不二子を見殺しにしようとすらしている。とことん自己中心的だ・・・。
  まあ浮気はしなさそうなことを考慮しても、２。
  
  
• 頭の良さ
  はっきり言いましょう、プーンは頭悪いと思うのですよ（笑）。そう断定する材料が揃っていますもん。
  まず、方々を３年間も捜した後日本に来たということ。名前が”峰不二子”だよ、まず日本に来るべきじゃないの？たとえ見つからなくても、手がかりを得られる可能性は高いはず。そして日本にいるという情報をつかむのも遅すぎ。不二子は隠れて暮らしているわけでも、偽名を使っているわけでも、もちろん顔を整形しているわけでもないのに。
  不二子はあのルパン三世の仲間（ルパン曰く恋人）ですよ。ルパンといつ頃知り合ったのかわからないけど、第１話から既に次元も交えて仕事をしている。で、スコーピオンを壊滅させ、その後もなかなかに派手な活動をしている。ルパンと五右エ門が起こした事故をビデオに納めてＴＶにも出てます。とっくに不二子が日本にいるという噂は、業界には流れているはずでしょう。３年も見つからなかったってことがすごいよ（笑）。
  そして不二子を見つけてからの一連の行動ぶり。撃たれて怪我していることを知っていて、ルパンの元から不二子を奪ってくる。医者に見せるわけでもなく放っておく。不二子が死んでもしょうがないと言いつつ、「必ず連れて帰る」なんてことも言っている。ルパンが不二子を取り戻しに来ている事もわかってるのに、不二子を入口の近くに寝かせておく。これって、後先考えてないとかいう問題じゃないよー。
  上記の行動を見れば、１をつけるしかないでしょう。
  
  
• 図太さ
  女一人を失っただけで心弱くなってしまった。顔に似合わず（笑）繊細なこの人。組織に恋人を殺すよう命令されても逆らえない。しょせんは気が小さいのでしょうな。よく殺し屋が勤まりましたねえ。よって２。
  
  
• 包容力
  プーンは、不二子が自分の元に戻る気が無いことは感づいていたはず。なのに強引に連れ戻そうとした。不二子がルパンを選ぶなら、それを受け入れるのも包容力だと思うのですがね・・・。
  
  
• 優しさ
  殺すよう命令されたのに不二子を逃がした。そこまで冷酷な人間ではない、ということでしょう。
  でもルパンに渡すぐらいならと、撃たれて苦しむ不二子を見殺しにしようとした。許せません。ただ不二子の無事だけを願うルパンとはあまりに対照的。１を付けたいけどおまけして２です（何のおまけだ（笑））。
  
  
• 財力
  全く分からないんですよね。たぶん不二子を捜して世界を旅していたんでしょうから、あまりお金はなさそう。とはいえ１回仕事をすれば、そこそこの金は入るでしょう。必要になれば稼げるのでは（プーンの殺し屋としての能力次第だけど）、ということで３。
  
  
• 刺激度
  これもよく分からないなあ。ただ回想シーンを見る限り、プーンと不二子の付き合い方は、ルパンと不二子のそれとは180度違っている様子。裏切りはなくお互いリラックスして、信じあっている。
  当時の不二子はこういう関係が幸せだったでしょうけど、今の不二子はたぶん物足りないでしょう。ルパンを出し抜く不二子は、とても充実して楽しそうだもの。よって２。
  

☆本人たちの気持ち☆

不二子→プーン
昔は真剣に、そして純粋にプーンを愛していたんでしょう。それが崖の上の一件で失望し、そのまま戻らなかった。そして今はルパンを愛している、と。
プーンが自分を３年も捜しているということを、不二子は知ってたんでしょうかね？プーンの顔を見たとき本当に驚いていたので知らなかったのでは、というよりプーンのことなんて忘れてたかも。ルパンとあんな刺激的な日々を過ごしてれば、過去のことなんて忘れてしまいそうだもん。
しかし不二子はプーンのどこに惚れたんでしょうね。ルックスも中身もあまり良いとは思えないんだけどなあ。まあ若気の至りってこともあるか(^_^;)。当時は不二子も純だったのかもね。

プーン→不二子
プーンの不二子への愛情って、すごくエゴイスティックですよね。不二子の気持ちお構いなし。
連絡してこなかったのは、もうプーンの所に戻る気がないからでしょ。ルパンの所から強引に連れ戻しても、不二子が喜ばないことも気が付いていたんだろうし。「もう一度コンビを組みたかった」って、未練がましいにも程があるぞ。不二子を取り戻して、昔の名声よもう一度ってことなんだろうけどさ。プーンは幸せだった過去に執着するあまり、不二子を取り戻したがってるように見えます。
見ていても、プーンが不二子をどんな風に愛しているのかが、あまり伝わってこないのですよ。「俺が生きるため」ってどういうこと？やっぱり自分のことしか考えてないのかと思います。
強引に連れ戻したいほど愛していたのなら、何故組織の命令に逆らって不二子と逃げるなり、組織を潰すなりしなかったの？

★総　　　評★
点数低いなあ、プーンファンの方ごめんなさいm(__)m。でもしょうがないんです〜。男性ゲストキャラは、ルパンたちの引き立て役になってしまう運命なのですから・・・。特にこの回のルパンは、とにかく一途で純粋に描かれているので、プーンが悪く見えちゃうんですよね。 こういう場合「ただ女を助けたいだけ」の男が勝つのは当然ですもん。

私は、この回の初めに出てくるルパンと不二子のドライブシーンがとても好きです。も〜うそりゃあラブラブですわ。見てるこっちが赤面(笑)。旧ルの二人の関係って初々しさがあって、表面はクールでも心は燃え上がってるって感じ。良いですなあ・・・(^｡^)。

現在愛している男をかばって、かつて愛した男を自分の手で殺す・・・ヘビーですよ。ラストで一人たたずんで夜空を見上げる不二子が切なすぎる。
ルパンはどういう形での決着を望んでたんでしょうか？不二子を抱き上げて両手がふさがった状態で、銃を向けるプーンに背中を向け振り向こうとしなかったルパン。
不二子がプーンを撃つという確信があったとも思えない。不二子の判断に任せるつもりだったのか。不二子がプーンを選ぶのなら、自分は死んでも構わないと思ってたのか。かっこよすぎ・・・。でも不二子にプーンを殺させるって言うのは残酷だった気もするけどなあ。不二子の過去は彼女自身で決着をつけさせるって事なのかな。

あの緊迫した状況で何故か笛を吹いてた（笑）五右エ門。冷たい態度に思えるけど、色々複雑な思いがあったんでしょう。まだ不二子に騙された傷が癒えてなかったんですねえ、当時は。

撃たれ倒れたプーンに対するルパンと次元の対照的な態度も印象的。
プーンに見向きもせず、小屋の外に出て行くルパンには『大事なのは不二子』『不二子が無事ならいい』という想いと、不二子の命を危険にさらしたプーンへの怒りが感じられて、ルパンは本気で不二子を愛しているんだなあと実感。次元にからかわれ照れて、心にも無いことを言うあたりまだ若いですね(^｡^)。
一方横たわるプーンに帽子を取った次元。ルパンにとってプーンは、瀕死の不二子を見殺しにしようとした許せない奴なのでしょうが、次元にとってはそうではなかったんですね。元殺し屋として、同業者への最大の弔意なのでしょう。
デートしてるルパンと不二子の帰りを、「遅い」を連発しながら（そんなに遅い時間とは思えないんだけど）待っている次元もかわいい（でもうるさ過ぎ（笑））です。

回想シーンのプーンと不二子は、こっぱずかしいくらいラブラブでしたね。殺し屋同士とは思えないさわやかな恋（笑）。現実の殺し屋さん達がどんな恋愛をしてるのかは知りませんが。プーンのルックスがコワモテ系だから余計に笑える。不二子にもあんな時代があったんですなあ、しみじみ。